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機内の過ごし方 2010.02.01

機内の過ごし方といっても、自慢するようなことは何一つない。エコノミークラスでも、運良くビジネスクラスに格上げになっても、機内ですることはほとんど決まっている。「それはビールとワインを飲むことだろう」という指摘はまったくもって正しい(笑)。

でも、それだけではない。私は席に着いたら、離陸するまで、原稿なり、文章を必ず書くようにしている。多忙な執筆家ではないから、そんなことをする必要はないのかもしれないが、この時間が微妙に集中できたりするのである。

離陸して30分もすれば、シートベルト着用のサインが消えるので、PCを取り出し、食事が来るまで手書きの文章を打ち込んだり、写真の整理などをする。食事の前の飲み物のサービスのときも、ビールとワインを飲みながら、ひたすら画面に集中。多分、不健康です。

以前は映画などを見ることもあったが、見終わったあとの気だるさと、虚脱感にも似たような疲労感を覚えることが多かったので、機内で映画をみることは一切止めた。休暇や旅行で移動しているわけではないので、映画を見て時間を潰すことが嫌になった。

最近は、どの辺りを飛んでいるのかを示してくれるスカイマップというのも、ほとんど見なくなった。だから、前の背もたれに付いているモニタの電源を入れることも少なくなったので、ヘッドフォンさえも使わないことがほとんどだ。

食事の時間はPCの作業はできないが、食事を下げてもらったあともワインを飲みながら、適度な酔いを感じつつ、惰性でPCに向かい続ける。そして、眠くなったら寝て、起きたらまたPCに向かう。

そんなにムキになる必要はないのかもしれないけれど、何もしないと到着したときに、空しさを感じてしまう。友人や知人への手紙だったり、普段、気になりながらも書き留められなかったことなどを書き綴っていると、時間はすぐに過ぎる。

西行きと東行きでは、飛行時間に1時間程度の差があるが、仮に12時間とすると、実際に作業ができるのは、そのうちの半分もないと思う。2回の食事で2時間くらいは取られるし、気持ち良くなって2−3時間も寝てしまったら、残りは多くても6−7時間である。

これがもし15時間近い飛行だったら辛いと思うけれど、11時間前後の移動なら、PCでいろいろな作業をしている間に、時間はすぐに経ってしまう。いや、すぐにと言うのは語弊があるかもしれないが、でも毎回そんな感じを受ける。

飛行機での長時間の移動中は、どのように過ごしているのか訊かれることもあるので、簡単にまとめてみました。私の場合はかなり特異かと思うので、機内では人それぞれ空の旅を楽しみましょう。
 
加筆訂正:2010年2月17日

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