KfW銀行の試算 2011.03.07
昨日に続き、ドイツの住宅事情について触れる。
KfW銀行は、ドイツの戦後復興の一端を担った復興金融公庫で、現在はドイツ政府が所有し、民間の市中銀行を通じて住宅の融資に関する業務を行なっている銀行である。
KfWドイツ復興金融公庫は、定期的に行われている経済週間の中で、2010年における住宅着工数のうち、「持ち家」の割合がやや持ち直すだろうと試算している。東西ドイツが統合してから記録的な落ち込みとなった2009年に対して、2010年前半の建設業界は僅かながら上昇に転じている。
2010年6月末までに、戸建ての購入、もしくは新築を計画している人の35.4%が、KfW銀行が提供する支援制度を利用した融資を受けており、昨年度よりも約8%の増加している。また、KfW銀行は、2010年における最終的な新築住宅数は、およそ146,000棟と試算している。
新築着工数の割合は増加してはいるものの、将来の需要が見込まれるほどではないが、その一方で、人口動態が変化しつつも、住宅需要は2020年までは増加するとKfW銀行のノベルト・イルシュ氏は見ている。