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還流独歩

深夜の国際電話 2011.03.08

日付が水曜に変わった深夜1時前のことである。電話というのは急に鳴るものと決まっているが、それにしても真夜中に呼出し音が響くと、一瞬、身構えてしまうのは私だけではないはずだ。偶然にも起きていたとはいえ、少しためらったあとに受話器を静かに取ると、ほんの少しの間を置いて、ドイツ語が聞こえて来た。そしてまた少し緊張。

ドイツの人は初めて電話する相手であっても、それほど丁寧な挨拶もしないことが多い。もちろん背景的なことを話したり、雑談もするから、すべてが事務的ということはないが、用件のみを伝えるだけのこともあるし、変に気遣う必要もない。そのあたりは日本も同じかもしれないが、出た電話の相手は、まくしたてるように話して来る。

一体誰からの電話なのか出たときにはすぐにわからなかったのだが、私の反応の悪さを察知したのか、少しゆっくり話し始めてくれたので、眠りかけていた頭を少し稼働させたら、電話の意図がわかった。相手はドイツの某企業の方で、先日、訪問の打診に関するメールの回答だった。それにしてもすぐに国際電話をかけて来るのは予想外である。

少し話したあと、私宛にメールを送ってくれるというので、それで連絡を取り合うことになった。そうしたら、電話を切った5分後に、打合せの日程に関するメールが届いた。すかさず私からも返信する。そして日本の企業の方に、ドイツから連絡が来た旨のメールを入れる。そんなことをしていたら目が覚めてしまった。ついでに他の作業もしておこう。

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