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還流独歩

建築現場視察 その2 2011.06.18

この物件の隣りには、かつて馬小屋として使われていた小さな厩舎があり、それも改修して、最終的には住居として貸し出す予定だとう。奥行が4mで、幅が20mという横長の建物だが、中を見せてもらうと、それほど違和感はない。居室を横一列に配置するというのも、面白いかもしれない。その建築家は、できれば改修工事を主体とした設計をしたいと思っているが、今回、視察させて頂いたような好例はドイツでも、そう多いわけではなく、新築を含めた業務と平行せざるを得ないという。新築を手がけるだけが建築家の仕事ではないということだろう。

そのあとフランクフルト市内に戻る。中心部はどこも車で溢れており、近くの駐車場も満車だったが、どうにか少し待つと入ることができた。コメルツ銀行の下にあるカフェで昼食を済ませる。それから少しだけローマー広場に立寄ってから、アウトバーン66号線を西に走り、ヴィースバーデンを抜けて、ライン川沿いに建つ城を目指す。ここではワインを醸造しており、葡萄畑を見渡せるレストランが併設されているので、わずかな時間しか取れないが、少しだけ、ゆったりとした気分を味わうことができたように思う。

視察の方をフランクフルト空港までお送りし、17時40分頃に空港を出てケルンへ向かう。レンタカー会社が閉まる20時までに車を返せるとは思うのだが、雨が降って来て、交通量も多いから、はたして2時間で帰れるだろうか。案の定、アウトバーン3号線が混んでいて、空港から合流する路線ですでに渋滞に巻き込まれた。そのあともゆっくりとしか進まない。いつもなら無制限区間に入ると流れが一気に加速するのだが、今日は三車線とも時速50kmくらいだろうか。ケルンへの到着時刻が徐々に遅れて行く。どれくらい走っただろうか。途中から流れが良くなった。

時折、前がつかえつつも、周りの車が次第に速くなって行く。気がつけば時速180kmだ。車が空いてくると、それでも軽く抜かされてしまう。こういったとき、排気量の大きな車は、多少なりとも安定していて走りやすい。工事区間や制限速度遵守区間はしっかり減速しつつ、久しぶりの高速移動である。化石燃料を無駄にしたくないが、今日は致し方ない。ケルンの手前、50kmくらいから雨が降り出したが、それほど強くはない。いつもの給油所で軽油を急いで入れ、レンタカー会社にには閉店の20分前に、無事、戻ってくることができた。

一日の移動距離は637kmで、給油量は44.8リットルだった。燃費は約14.0km/ℓである。帰りのやや暴走気味の走りを許して頂くとして、許容範囲内とさせてもらおう。そして最後に、今日も現場視察という貴重な機会を頂き、非常に勉強になりました。心より感謝申し上げます。

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