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還流独歩

箱根から神田へ 2011.08.17

16日(火)の朝に宿をあとにし、友人家族の車で強羅に向かう。ドイツからの家族全員は乗れないので、彼らはあとからバスでやって来た。10時の強羅駅にはすでに人が溢れている。箱根登山電車に乗って来た人は、そのままケーブルカーに乗り換える人が大半のようで、すでに待ち時間が出ている。今日はロープウェーに乗り着いで、大湧谷まで行く予定にしていたが、夕方以降に都内で打合せと懇親会があるので、遅くとも13時には東京へ戻り始めなければならない。ロープウェーもケーブルカーも、大混雑すると帰りの時間が読めないので、名残惜しいが、彼らと別れて、強羅からそのまま東京へ戻ることにした。ドイツ語の諺に「別れは短く出会いは長く」というのがある。乗り場の待ち行列に並んでいる彼らに簡単に別れを告げて、小田原へ向かった。

夕方、日本橋にある某企業を訪問する。最近、改修したという歴史ある事務所建築の内部を見せてもらい、そのあと雑談のような軽い打合せをする。ドイツの視察旅行でご一緒させて頂いたこともあって、打合せの雰囲気は柔らかいが、その内容は重くて難しい。会社の方針や建築業界に関する問題についての意見交換ではあるが、それらを変えることは一筋縄をほどくように簡単には行かないものばかりである。またその幅も広過ぎるし、すべてがお金に関わって来ることだから、答えなどすぐに見つかるわけもない。にもかかわらず、宿題を頂いてしまった。そのあとは神田で懇親会である。お酒が入れば難しい話から一転して、頭をさほど使わない気軽な話題ばかりになる。それに伴って、飲みの量も少しずつ増えて行く。結局、すべてご馳走になってしまった。

あまりに難易度の高い宿題が気がかりだが、夏の暑い夕方に貴重な時間を頂けたことに今日も感謝である。

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