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還流独歩

静かな平日 2011.09.20

三連休が明けたが、金曜からまた三連休という秋の大型連休が関係しているのか、今日は、いつもとは少し違って妙に静かな感じがする。窓を開けたときに聞こえて来る音が、休日のそれに近いのだ。外に出れば人はたくさん歩いているし、交通量も極端に少ないわけではないのだが、普通の平日に比べると、通りのざわつき感が、いつもよりも控えめな気がするのである。

ここに書くほどのことでもない周知のことだが、今週は月曜と金曜が休日だから、平日はその間の三日間しかないので、休日を取っている人もいるだろうし、もしかしたら大胆にも9連休にしてしまったという人も少なくないのかもしれない。だから平日にもかかわらず、街の動きが、いつもの平日よりも抑えられているような雰囲気があるのは、単なる気のせいではないということにしておこう。

そういえば、環境に関する専門用語に「暗騒音(あんそうおん)」がある。知っている方も多いと思うが、これは、ある場所において対象となる特定の音に対し、その背景や周囲に存在する非対象の音のことで、環境騒音とでも言い換えられるだろうか。幹線道路や高速道路などが比較的近いと、昼夜を問わず、つねに一定の騒音が聞こえて来るが、そういった音のことである。

都会というと月並みな表現だが、そこには暗騒音がつねに存在している。いま言ったような車を中心とした交通が発する音の他にも、室外機の稼働音、飲食店の換気扇が回る音などが、周囲の建物などで反射を繰り返して届く。だから、極端にうるさいわけではないが、つねに何かが発する音に囲まれた環境となる。今日はそれが、平日と休日の中間くらいの程度に聞こえる。

明日には台風が近づいて来るけれど、また連休が控えているという気持の余裕が伝搬しているのか、秋の前のゆったりとした平日という雰囲気がどこか漂っているように感じられるのである。

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