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還流独歩

今日から冬時間 2011.10.30

毎年、3月の最終日曜日から始まる夏時間は、7か月後の10月最後の日曜で終わる。草木も眠る丑三つ時の午前3時が、強制的に2時へ戻ると冬時間が始まるのだ。実際、冬時間と言うのが正しいのかどうかは知らないけれど、要は夏時間が終了して、通常に戻ったと考えるべきだろう。

今日から、日の出と日の入が1時間早くなる。わずか1時間の時差とはいえ、夏時間に変わるときは意外と辛いが、1時間、余分に時間ができて、それに合わせるのは何の問題もない。ただ、7か月の間に、太陽の位置と時刻が、自然と身体に染み付いているらしく、午後になると時間の進み方が遅く感じられるのが不思議だ。

例えば、太陽の位置からして、だいたい15時くらいになったのかと感じるのだが、実はまだ14時だったりする。時間の進み方は変わらないのに、身体が夏時間の太陽の動きを覚えているのだろう。それが1週間ほど続くと、冬時間に慣れてしまい、そんな違和感は徐々に薄れて行くことになる。

これからまた、夜の長い季節がやって来る。特に12月の降誕祭を迎える前の11月は、気分的にも最も暗くなる時期だ。もう慣れてしまったけれど、ドイツに来た頃は、この時期が結構辛かった記憶がある。いまやドイツの冬が暗いのはあたり前に感じられるようになってしまった。

今年の秋は、比較的、穏やかな日が続いているから、それでも気分は少しは軽くなるものである。いつ寒波が来てもおかしくはないから、ドイツの秋を少しでも感じられるように、気分転換に森へ散策に出かけておこうかと思っている。ドイツ語で言う「黄金の10月」も明日でお終いである。

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