建材と巨大工場 2011.11.24
昨日水曜の午前の電車でハイデルベルクへ向かう。ここはドイツでもかなり有名な観光都市の一つだ。旧市街の一番奥にあるホテルに行くと、昼前だというのに部屋に入ることができた。そのあと市内を散策して駅に向かう。予定通り、視察の皆さんと合流し、夕暮れどきのハイデルベルク城を散策する。ここからの眺めは何度見ても確かに美しい。もう少し時間があれば、対岸の哲学者の小径から市内を堪能したいのだが、今回はやむを得まい。
今日は、マンハイム近くの某企業を訪問し、そこで製造している製品の概要説明を受けたり、実際に住居を見学したり予定になっている。詳しいことは書けないが、最初に、建築材料の中でも重要な部材の特徴について話を聞き、そのあとパッシブハウスなどの建築を手がけている設計事務所の方から概要説明をして頂いた。それにしても、話す内容に関して事前の予習がまったくできない状況での2時間近い通訳は、集中力が途切れてしまいそうになる。
軽い昼食を挟んで、住宅団地の視察を行なう。偶然にも一軒、空いている住居があり、内部を見せてもらえた。そのあと、建築部材の生産工場の見学へ向かう。ドイツで最も大きな総合化学製造会社の敷地は広大で、幅が約2km、長さが7kmほどあるという。大型バスで敷地内に入るが、中央にある幅の広い直線道路は、その先が見えなくなるくらい果てしなく続いている。そこをゆっくりと10分ほど走っただろうか。
工場の中で簡単な説明を聞く。製品を生み出すまでの過程そのものは、それほど難しくはないが、化学反応をさせたり、冷却する工程があったりするのが面白い。それから内部を30分ほど視察した。戦前からあった釜はいまもそのまま使われていたりして、歴史を感じる施設である。ここで年間に生産される製品の量は約10万トンということだから、一日に換算すると300トン、1時間あたりに直すと12.5トンである。
工場見学のあと、再び簡単な講義を聞いて、一日の予定が終了した。そこからバスでフランクフルトへ向かう。アウトバーンは順調で、1時間程度で駅前の宿泊先に到着した。私はホテルでお別れし、そのままICE新幹線でケルンへ戻る。途中、工事の関係で到着が20分ほど遅れたが、所用で、オランダからケルンに来ている友人とケルン駅前のビアホールで30分ほど再会することができた。そのあと、今週末にケルンを離れる別の友人と違う店で落ち合う。
今日は本当に数多くの予定をこなした。後半は日本語が出て来なくなりそうだったが、二人の友人と会うことができて、気持が大いに和らいだ。明日は視察の皆さんが、フランクフルトからケルンへ来て、郊外の住宅団地の視察を行なうことになっている。充実した時間を過ごしてもらえるように、もう一日、気を引き締めて行こう。