12月の長い夜 その1 2011.12.03
12月に入り、一段と日の出が遅くなり、日が暮れるのも本当に早くなった。今日の日の出は08:15で、日の入は16:28である。太陽が出ている時間は約8時間だ。いつも天気予報を見ているサイトで時刻を調べてみたら、これから冬至にかけて、日の出が15分ほど遅くなるだけで、日の入の時間はほとんど変わらないことがわかった。
最近になっていつも思うのだが、この時期のドイツは、朝7時も、夕方17時も、ほとんど同じように真っ暗な状態である。朝と夜を間違えることなどあり得ないが、周囲の暗さ、照明の灯り方が朝も夜もやけに似ていて、何だか不思議な感じがしてしまう。ともかく早く暗くなるから夜が極端に長い。でも、いろいろな作業をするにはちょうど良いのかもしれない。
外が17時くらいに真っ暗になると、身体もそれに合わせて反応するのか、何だか眠りを誘われるような気になってくる。でも時計をみると、まだ夕方だから、実際、そんな時間に寝たことなどないのだが、人間の身体というのは、日照時間と大きく関係しているのかもしれないとさえ思う。
緯度がさらに高い北欧に比べれば、昼間の時間は、まだまだ長いけれど、この時期になると、朝ご飯を食べていても夕方に食べているような気がするし、夕ご飯を食べていても朝ご飯の時間と同じような感覚になってしまう気がするのは私だけだろうか。しかも晴れの日が少なくなって来るから、太陽を見ない日が増えて来る。
友人の引越の手伝いに行った月曜は、一日中晴れていたけれど、火曜からは天気が一気に悪くなった。朝になるのはゆっくりだし、昼間も厚い雲に覆われていて、小雨が時折降って来る。午後の早い時間でも、何だか夕方のような雰囲気なって、気がつけば太陽を見ないまま夜になってしまう。
だからこそ、この時期は街へ出ると、いたるところで柔らかな電飾の光が通りを照らし出す。夏の時期、多くの人が楽しんでいた居酒屋のテラスの席は撤去され、そこには柑橘系を入れた温かいグリューワインを出す小さな小屋が設けられたりもする。外は暗いけれど、その一方で、照明に映し出された街に華やかさを感じる時期だ。
ところで、スウェーデンのストックホルムの冬至の日照時間が気になったので調べてみたら、日の出は08:44で、日の入は14:48だった。午後3時前には太陽が沈んでしまうのである。ということは、午後2時には暗くなって、日本式のおやつの時間には日が暮れているということになる。これはドイツ以上に辛いものがあるだろう。