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還流独歩

弥生三月 2012.03.01

年が明けて、もう三月に入った。そういえば、設計を手がけた「太陽と家族が交感する住まい」が竣工して、今日でちょうど一年である。それから365日が過ぎた。その間、大したことはしていないのに、時間の経つのは実に早いものである。年を重ねるごとに、過ぎ行く時間が早く感じられるようだが、本当にそう思う。

三月と言えば、卒業式の季節である。最近、欧米に習って、新学期を9月にする動きがあるが、それは長い夏休みやバカンスを終えてから、新学期に入るという背景があるからだが、日本のように、冬が終わる頃に卒業の時期を迎え、春の訪れとともに新しい生活を始めるというのは、実に素晴らしい季節感だと私は思う。

もし、欧米に合わせるのなら、大学だけでなく、小学校も中学校も高校も、夏休みを一か月半近くに延ばしてから導入すべきではないだろうか。9月入学に関して、詳しいことは何も調べていないけれど、単純に秋に移せば良いというものではないはずだ。日本人なりの季節感を大切にすることは、とても重要なことだと3月に入って感じるのである。

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