理念 建築 略歴 連絡
文章 視察 還流独歩 大福企画
還流独歩

搭乗口「Z」 その2 2012.11.10

団体客をたくさん乗せた飛行機は、ほぼ定刻通りに駐機場を離れた。今回は4席を独り占めである。エコノミーなのに、フルフラット仕様だ。いつものように、滑走路の端から離陸するまでの時間を数えたら、55秒くらいだった。そして、いつの間にか眠りに入ったようで、気がついたら最初の飲み物を出す前のおしぼりが配られるところであった。

機内で、名刺や領収書の整理をする。そんなことは、東京に戻る前に済ませておきたかったが、すぐには取りかかることができなかった。通路から一つ内側に座ると、両側のテーブルを含めて三つ使えるので、こういった作業を機内で行なうにはとても便利である。食事が終わり、消灯の時間を迎えても眠くならないので、作業を続ける。

4列席すべてを使って身体を横にしたのは、結局、1時間半ほどだろうか。もっと寝ていたいのに、午前中に発つ飛行機だと、少し寝るだけで目が冴えてしまう。周りでは、いびきをかきながら寝ている人もいて、実に羨ましい。ほとんど寝っ放しという人もいる。狭い機内とはいえ、自由行動なのだ。

成田空港で、一旦、身支度を整えて、都内へ移動する。今日は土曜日だから、電車もそれほど混んではいない。地下鉄の駅から外に出ると、まばゆい太陽が輝いている。少し疲れているような、何だか元気なような、変な体調である。これから年末まで、また慌ただしい日々が続いて行く。1時間ほど仮眠を取って、再起動である。

« »