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還流独歩

冬の空 2012.12.13

昼間の晴れがそのまま続いて、雲のない夜になった。猛暑の夏であれば、少し歩いただけで汗ばむくらいだったのに、いまは襟巻きさえも必要だ。真冬の寒さには、まだまだ程遠いが、自分も含めて、道行く人は完全に冬の装いだし、電車に乗れば座席暖房が入っている。昨日も書いたが、大抵の建物では、暖房なしでは暮らせない。その点、動物たちは、自然環境のままに暮らしている。人間とは、か弱き生き物である。

帰り道、月のない夜空を、もう一度眺めた。東京という光り輝く巨大都市の上には、果てしない宇宙が広がっている。 今夜は雲がないから、東京で発せられる熱が、空へと解き放たれて行く。いや、都会の喧噪も光も、広大な宇宙へと吸込まれて行くのだろうか。そして喜びも悲しみも怒りも同じように…。そんなことを考えたら、ふと、自分の存在がとてつもなく小さく感じられたりもする。

だからこそ、自分らしく、自分の道をつくって行かなければと強く思う。

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