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還流独歩

東へ9000km移動 その2 2013.07.04

搭乗券に書かれた6番線に上がってみると、柵が一面に張られていて、シートの隙間から覗くと、工事が行なわれているようだ。どう考えても、ここに電車が入って来るわけがない。しかも、電光掲示板には「乗れません」との表示が出ている。それよりも、どこに行けば良いのかを教えて欲しい。仕方なくドイツ鉄道の人に訊くと、フランクフルト行きは5番線だという。一旦、連絡通路に降りて、隣りのホームへ上がる。こういう不親切さには、もう十分に慣れているし、腹も立たなくなったけれど、何というか、気遣いのなささ加減に愕然とするのである。まあ、そんなものだろう。

ICE新幹線は定刻に出発し、10時前にフランクフルト空港長距離新幹線駅に到着した。そこから先も何の問題もなかった。出発前にメールの返信を書き、少し作業をしているうちに搭乗時間になった。今回もルフトハンザのエアバスA380に乗り込む。以前にも何度か書いたが、この飛行機が取り立てて好きなわけではなく、安くて便利なので利用させてもらっているだけなのだ。でも、それは航空会社を選ぶときに、とても大切なことだし、あたり前のことだろう。実際、今回の搭乗率は80%は超えていると思う。円安傾向が続いてはいるけれど、欧州への旅行は相変わらず堅調のようだ。

今日は駐機場を離れる前に少し寝入ってしまったらしく、気がついたら離陸するところだった。いつものように、どこまで行ったら飛び立つのか不安になるくらい長く滑走したあと、A380は雨のフランクフルト空港から、いかにも重そうにじわりと離陸した。そこから先は激しい揺れもなく、安定した飛行で、極めて順調だった。気になったのは、後部座席にいる日本の男性たちである。客室乗務員に対する言葉使いが何かと横柄なのだ。何ゆえに、そういった態度をするのか私はまったく理解できない。大したことではないのかもしれないけれど、個人的には見苦しいなあと思う。

掲載日:2014年8月20日(水)

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