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還流独歩

師走に再び その1 2013.12.18

これまで何度も書いて来たことだが、再びドイツへ発つ日がやって来た。いつものように、夜12時前に就寝し、今朝は3時前に起きた。前日のうちに、床掃除も済ませ、だいたいの荷物は詰め終わっているから、慌てることはないのだが、朝5時過ぎには出発するとなると、やはり遅くとも2時間前には起きていないと最後の準備ができないのである。

成田空港への移動も順調で、大きな問題はまったくなかったが、早く着き過ぎて、搭乗窓口が開いておらず、30分近く待つことになった。成田発フランクフルト行きのルフトハンザ便は、夏時間のときは9時半前後の出発だが、冬時間になると1時間遅れの10時半に変更になるのだ。それは他の欧州行きの便であれば同じことだろう。

一般的に、搭乗窓口は、出発時刻の3時間前に開くので、早く着いたところで搭乗手続きをすぐに済ませることができないことはわかっていたが、もしかして開いているかもしれないという淡い期待は、あっさりと裏切られた。それもで7時半過ぎには搭乗券を受取り、出国手続きを済ませた。

今回、最初に予約したときの席は最後尾の通度側であったが、前方で中央の4席がすべて空いている列があると聞いたので、その通路側に変更してみた。しかし、これははっきり言って、ちょっとした失敗であった。というのは、実際には、ほぼ満席に近い状況のため、空席などほどんどなく、席の変更をする意味などなかったからだ。

周りを見渡すと、日本の人ではない人たちが多い。隣りの人は、ロシア系の顔つきをしていて、周囲の友人たちと会話を始めた。ロシア語に聞こえなくもないが、どうやらそれとも違う。ポーランド語にも似ているようだが、やはり異なるように聞こえる。あるいは中央アジアのどこかの国の言葉なのだろうか…。

私は周囲の席の人たちがどこの国の人でも構わないけれど、一つだけ無性に気になったのは、私を挟んで、両隣りの男性同士が、ずっと会話をしていることであった。隣りとその隣りの人が話している分には問題ないと思うのだが、私を間に挟んで、両側から、しかもまったく理解できない言葉で挟み撃ちをされると、ひどく辛いということが初めてわかった。

掲載日:2014年8月20日(水)

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