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地下資源の消費速度 その1 2010.07.23

速度 × 時間 = 距離 というのは小学校で習う。時速60kmというのは速度で、1時間走ると60km進む。逆に言うと、一時間に60km進む速度が時速60kmということだ。この速度と距離というは簡単に見えて、しっかりと認識している人は意外と少ないかもしれない。

エネルギーの単位でワット[W]がある。この単位は、ジュールを秒で割った数値である。式に直すと、W=J/sとなる。 ジュール[J]は「量」を表す単位で、「速度 × 時間 = 距離」に当てはめると「距離」に相当する。それを時間である秒[s]で徐すと「速度」が求まる。それがWである。

このWは、エネルギーの質を考慮したエクセルギーの概念でいう消費速度を示している。つまり電気器具に書かれている40Wとか100Wという数値は、資源を消費する速度を指し示すことになる。毎分10リットルの水でシャワーを10分間浴びたら100リットルとなるが、毎分10リットルは水の「消費速度」で、100リットルは「消費量」だ。

消費されるエネルギー量を、GJ/ギガジュールなどで示される事例を良く見かけるが、個人的にはジュールと聞かされても、どの程度の消費量なのか具体的にはまったくつかめないし、普段の生活に当てはめることができないから実感も湧かない。でもワット[W]で示されると、少しはわかりやすいように思う。

そこで、日本人一人当たりの年間のエネルギー消費量を調べてみたら、「石油換算」で一人当たり年間、4.1トン程度を消費しているという情報を見つけた。他には「キロカロリー」で示されているのもあるから、はたしてどれが正しいのかわからない。ただ、ここで言いたいのは、その正確さではないから、適当な数値を使おうと思う。

その2へ続きます。

加筆訂正:2010年7月26日(月)

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