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還流独歩

ISH 2011/国際衛生空調展 その1 2011.03.19

早朝4時前に起き、5時半のバスでケルン中央駅に向かう。土曜の朝だというのに、乗っている人が結構いる。そのうち何人かは大きな荷物を持っているから、これからどこかへ遠出するのだろうか。今日はフランクフルトへ移動し、ISHという国際衛生空調展を見に行くことにしている。5日間で20万人が来場する大きな展示会である。

ケルン中央駅からICE新幹線に乗る。今日はライン川沿いを走る電車にした。理由は安かったからである。DB/ドイツ鉄道は、乗車予定の三日前まで、安い切符を提供しているので、インターネットで前割引のものを探したら、新幹線専用の軌道を走る速いICEは高い切符しか残っておらず、しかたなく時間のかかるライン川沿いを走る電車にしたのである。

朝が早いせいもあり、車内にはほとんど人がいない。前にも書いたかもしれないが、ドイツの新幹線は、日本のように指定席と自由席の車両が分かれておらず、両方の席が一つの車両に混在している。座席の予約の有無は、窓側上部の電光表示を見ればわかる。例えば、ケルンからフランクフルトと表示されていれば、その区間が座席指定ということだ。

イースター休暇や年末年始の繁忙期になれば、全車両のすべての席が指定席になることもあり得るだろう。そうなると、自由席がどこにあるのかは、車内に入ってからでないとわからない。もしかしたらまったく見つからないかもしれない。始発駅でいくら早めに並んでも、乗車してみたら、すべてが指定席ということもあり得るわけだ。

これはおそらく日本のように、帰省の時期に見られる超過密の移動を余儀なくされる状況にあっては、あり得ない方法だとは思うが、置かれている環境も、考え方の違いもあるということなのだろう。そういえば、昔の新幹線の車両には、予約されている区間を書いた紙切れが貼ってあったが、いまはほとんどが電光表示に変わっている。

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