Gerd Arntz/ゲルト・アルンツ その1 2011.04.17
昨日、ケルンで開催されている「art cologne/アート・コロン」へ行った。その名の通り、芸術関連の展示会である。これもここで補足する程のことではないが、cologne/コロンというのは、Köln/ケルンの英語読みである。つまりケルン芸術展というところだろうか。
芸術という分野は、個人的にはほとんど造詣がないものの、それなりの関心はある。その分野は多様だから、理解するというより感じるというくらいの気構えでいた方が良いのかもしれない。ともかく、見に行かないで考えるより、実際に触れた方が早いので夕方から出かけた。
この芸術展は、17時からは入場料が少し安くなる。それでも15EURだから2,000円くらいだろうか。いつだったかも書いたが、ドイツにはパチンコも麻雀もない。私は興味がないので一切しないが、大人の娯楽とでもいうのだろうか、そういったものがほとんどない。その代わり、普段の生活に知的な潤いを与える催しものが多いように思う。
こんなことを書くと、日本には教養を高めるものが何もないように決めつけているように思われるかもしれないが、決してそうではない。ただドイツでは、そういった機会に触れることが、より生活の中の一部になっている気がするのである。それは単なる私の偏見だけかもしれないのだが…。
18時半に友人たちと合流し、日本の芸術における案内を一時間程度受ける。ドイツにいながらにして、何も日本の芸術の解説を聞く程のことではないかという思いもあったが、実際には非常に有意義な時間になった。もっとも、細かなことは良くわからなかったものの、やはり背景的なことを知ると目の前の芸術というものがより身近になって来る。
それとは別に、今回、恥ずかしながら、ドイツ人のGerd Arntz/ゲルト・アルンツというデザイナーを知った。いや、以前から、その存在を知ってはいたが、今日まで特に深く触れたことはなかった。彼は、単純かつ非言語的な手法で、必要な情報を伝達するための簡略化された視覚記号/ピクトグラムを開発した先駆的な存在である。