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還流独歩

目の前を通り過ぎた1ユーロ硬貨 その1 2012.02.26

朝9時、ベルリンの友人宅を出て、夕方の19:50発のケルン行きの飛行機に乗るまで、終日、ベルリン市内の建築を見て廻る。本当は、どこかのカフェでゆっくりとベルリンの雰囲気に触れたかったのだが、いろいろな経緯から、建築の下見のような状況になった。

最初に太陽電池を製造している会社を見に行く。市内から電車を乗り継いで40分ほどかかっただろうか。さらに最寄駅から10分以上も歩いた。太陽電池を製造しているこの会社の建物がなかなか面白く、斬新な形態をしている。受付に人がいたので訊いてみたら、案内も受けられるというので、その方の連絡先を頂いて、もと来た道をバスで戻る。

次の建築は外装に木を使った食料品店である。構造はコンクリートだが、外装と内装のほとんどが、木で覆われている。何か特別に際立っているわけでないのだが、ドイツでは、なかなか目にすることのできない建築の一つだろう。そこから環状線の最寄り駅まで、また歩いた。今日は、これからまだまだ歩くことになる。

ホームで電車を待っていると、低い位置から射込んで来る冬の陽射が心地良い。昼間ということもあるのか、電車は空いている。次の駅に着いたら、私の席から少し離れた位置にある乗降口から、小柄な男性が大きな声で何かを言いながら乗って来た。最初は良くわからなかったのだが、次の駅に着いたら、私の後ろに立って、また喋り始めた。

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