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レジ袋で考える その2 2010.08.30

その1からの続きです。

格好の良い流行のスーツを着て、高そうな良い鞄を持っている男性がいるとしよう。もちろん私はそれには該当しないから構わないのだが、そんな人がレジ袋を下げていると、私は何となく気になってしまうのである。でも、そんな人はたくさんいる。だから日本では別に変には見えないのだと思う。でも、スーツにレジ袋というのは微妙な感じだ。

別に手提袋だったら格好がつくというわけではないし、持っていることで、その人の印象が良くなるわけでもない。ビジネスマンは、正しいエコバッグを持つべきだと主張するつもりも毛頭ない。自分のことを棚に上げて言えば、格好とレジ袋の不釣り合いが、単に気になるのだと思う。だから、手提袋持ち歩き運動を広く展開しようと思ってもいない。

では、女性の場合はどうだろうか。これについては私は特に言うことはない。というのは、実はあまり気にならないからだ。スーパーに買物に行き、買物袋を下げて家に帰るというのは、ごく一般に見られる光景だ。でも、昔は買物かごとかを自宅から持って行っていた気がする。しかも、その方が格好良く見えるのは私だけだろうか。

ドイツの話で恐縮だが、百貨店を除く、普通のスーパーのレジ袋は、どのお店でも基本的に有料である。私は買ったことがないのだが、確か一枚20円くらいすると思う。大抵の人は袋は買わないのだが、もちろん買う人もいる。ただ偏見を承知の上で言わせてもらうと、所得層の低いと思われる人の方がレジ袋を多く買っているように見えるのだ。

一般の人はどうかというと、若者はリュックサックを背負って買物に来るし、買った物が少なければ、手提げ鞄にそのまま入れる人もいる。肩掛から掛けられる手提袋を持っている人もいるし、お店の脇に置かれた梱包用の小さな段ボール箱にそのまま入れて持って帰る人も珍しくはない。買物かごを持参するなど、ごく普通の光景だ。

こんなことを書くと、「やっぱりドイツは環境先進国だ」とか「エコな生活をしている」と思う人がいるかもしれないが、ドイツの人すべてが環境を考えて生きているわけではない。ただ、無駄なものは減らしていこうという意識は、他の国に比べると少しは高いのかもしれないとは思う。しかもドイツ語ではエコバッグなどと言わない。単なる袋だ。

その3へ続きます。

加筆訂正:2010年9月15日(水) 布袋を手提袋に書き換えました。

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