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還流独歩

携帯電話専用車両 2011.01.17

いつ頃からだろうか、都内の私鉄や地下鉄が、早朝の時間帯に限って女性専用車両を運行するようになった。私はその時間帯に電車を使って通勤することがほとんどないので、実際の様子をまだ見たことは一度もないが、車内で発生する問題がいろいろと増えているから、仕方のないことなのかとは思う。

女性専用車両が導入されたとき、私は携帯電話専用車両というのを考えた。しかも終日の運行である。つまり携帯電話を使いたい人だけが乗る車両を連結するのだ。地下鉄内は電波が届かない区間があるものの、地上線を長時間乗る人で、携帯電話を頻繁に使うことが多い利用客にとっては、この上なく便利ではないだろうか。

と考えつつも、もし本当に携帯電話専用車両を導入したら、どれくらいの人が利用するのかまったく検討もつかない。車内で携帯電話を使いたい人でも、人が話すのは気になるという人もいるかもしれない。仮に一両だけだとしたら、利用する人が多くて混雑するのか、あるいは空いてしまうということもあるだろう。

そこで思い出したのだが、ドイツの新幹線は携帯電話を使っても良い車両と、そうでない車両に分かれている。携帯電話の使用を控える車両には、口元に指を立てたピクトグラムが貼られているのがだ、ドイツの人は、どの車両でもおかまいなしに携帯を使っているから、実際は野放し状態ではある。

ほんの少し検索をしただけだが、日本にも携帯電話を使って良い車両の導入をして欲しいという人がいるようだから、車内での通話を全面的に禁止している現況が少し緩くなって行くこともあり得るかもしれない。携帯電話専用車両には、座席の間に隣りの人の会話が聞こえないような仕切り板があったり、小さな個室が設けられていたら面白い。

ここまで書いておいて失礼な話なのだが、私自身はその車両を使わないと思う。でも導入されたら、どんな感じなのか体験してみたいだけなのである。

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