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還流独歩

野球帽 2009.09.23

日本では街中で野球帽をかぶっている人がいる。それは別に構わない。好きな球団の野球帽をかぶることに何か文句があるわけではないし、自分が小学生の頃は、みんな野球帽をかぶっていたような気がする。でもそれは自分が少しだけ少年野球をやっていたから、そう感じるだけなのかもしれない。

普段から気にしているわけではないが、野球帽をかぶる人がいるのは、やっぱり野球が盛んな国ということなのだと思う。でも最近は野球帽をかぶっている子供たちが少なくなったように思う。蹴球/サッカーの人気もあるからだろうか。蹴球少年に野球帽は確かに不要だ。

余談だが、野球帽とは不釣り合いな格好をしている人をたまに見かける。それは「野球帽+作業服+ネクタイ+スニーカー」という人だ。その組合わせから、野球帽を除いたとしても、やっぱり何となく変な格好なのだが、そこに野球帽が加わると、かなりいびつになる。

そんな話はさておき、なぜこんなことを書いているかというと、ドイツや欧州で野球帽をかぶっている人を見かけるかどうかが気になったからだ。いろいろな状況を想い出してみると、街中で野球帽をかぶっている人はいないと言い切って良いだろう。なぜなら、野球というスポーツは欧州にはまったく浸透していないからだ。

あらゆる報道媒体の中で、野球が取り上げられていることはほとんどない。あるとすれば、スポーツを専門に流している「ユーロスポーツ」くらいだろう。この番組では世界中のあらゆるスポーツが見られる。もちろん相撲やっている。だけど、やっぱり野球は異国のスポーツなのだ。友人の一人は「ボールを打ったら右に走ることだけは知っている」と言っていた。

話は野球帽に戻す。野球帽ではなく、それに似ている「キャップ」をかぶらせると抜群に格好良いドイツ人が少なくとも一人いる。それは、F1レーサーだった国民的英雄の「ミヒャエル・シューマッハー」だ。ドイツのニュルブルクリンクとかで開催されるカーレースには、野球帽ならぬ、F1帽をかぶったファンが押し掛けている。

いろいろ想い出してみると、テニスの選手などでも、キャップをかぶっている人がいる。そういえばゴルフ選手のタイガー・ウッズもキャップがとても似合う人だ。そう考えると、キャップをかぶっている人は意外とたくさんいることに気づいた。

結局、何を言いたかったかというと、ドイツでは野球は、一般の人にはまったく関心のないスポーツで、街中で「野球帽」をかぶっている人を見かけることも、ほとんどないということだけなのだ。
 
 
2010年1月6日:加筆訂正

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