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還流独歩

手で窓拭き 2009.11.21

人間という生物は良くできていると思う。我々の身体は60兆個の細胞で構成されているらしい。難しい話は抜きにして、私は窓を拭いたときに、自分の手の素晴らしさを改めて感じる。

窓というのは濡れた雑巾で拭けば、一度で奇麗になるというものではない。しかも不思議なもので、乾(から)拭きをしても、汚れが何となく残ってしまう。息を吹きかけて、強く拭くと取れたりするのだが、窓全体を均一に奇麗にするのは意外と難しい。市販の窓拭き洗剤を使っても良いのだが、汚れを確実に落とせるかというと、そうでもないようだ。私は窓拭き専用のゴムはけのようなものを使ったことがないのだが、これはどんな方法よりも奇麗になりそうな感じはする。

でも、そんな用具を持っていない私は、乾拭きのときにいつも思うのだが、最後は手で拭いた方が一番奇麗になるということだ(笑)。もちろん油っぽい手は論外である。手を奇麗に洗って、完全に乾いた状態の手は、窓の汚れを奇麗に落としてくれるのだ。多分、指紋の存在が大きいのだろう。乾拭きを何度しても、汚れが何となく伸びてしまっているようなところを奇麗な手で拭くと、最後まで残っていた微妙な汚れが簡単に取れてしまう。

つまり、濡れた雑巾で拭いたあとは、少し乾かした状態にして、手で拭くのが一番だということではないだろうか(笑)。手が汚れたら、洗って、また手で拭く。雑巾不要の最も合理的な窓拭きの方法に違いない。そうは言うものの、実際にはやらないが、ちょっとした拭き残しのところを手で拭くと、簡単に奇麗になることが多いことは確かだと思う。

雑巾を使って窓拭きをするたびに、奇麗な手こそが窓拭きに一番適しているに違いない、といつも感じてしまうのだった。

加筆訂正:2011年2月5日(土)

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