雪と友人の誕生日 2010.01.09
朝起きてみると、雪景色が広がっている。夕べは、そんな感じはしなかったのだが、5cmくらいは積もっているだろうか。気になったので、フランクフルト空港の発着情報を確認すると、ドレスデン行きの飛行機が欠航になっている。いろいろと調べてみると、ドイツ国内の便を中心に欠航が相次いでいるようだ。
お昼頃、視察の皆さんと連絡を取ると、フランクフルト空港から電車で移動しているとのこと。フランクフルトからドレスデンまでは、陸路の移動でも5時間近くかかるだろう。海外出張に慣れている方々ばかりだから心配するほどのことでもないし、ともかく目的地に向かっているということで一安心する。
今日、マドリッドから、フランクフルト経由で東京に帰る予定の某大学のある先生から、マドリッドで足止めになるかもしれないというメールが入ってくる。各空港のサイトを見たりラジオを聞いたりしていたら、今後の降雪の状態によっては、ケルン空港がフランクフルト空港の代替着陸地になる可能性もあるとのことで、万全の体制で除雪を行っているという。
こういった状況を見ると、札幌生まれの私としては、ドイツは雪に弱い国だなあと感じる。確かにドイツは北国だ。でも北海道や東北、北陸などの雪の多い地域に比べたら、雪など降らないに等しい。標高の高い南ドイツは別かもしれないが、北海を流れる暖流のお陰で、北に行くほど気温の年較差が少ないから、北部で大雪が降ることはほとんどない。でも今年はかなり降っている。
マドリッドからの飛行機は、遅れてフランクフルトに向かったようだし、日本への便も多少遅れて出発するらしいことがわかったので、夜8時過ぎ、ケルン工科大学で知り合った友人の誕生日を祝いに彼の家に行く。本当は気の利いた贈り物を用意したかったのだが、今日は何もできなかったので、買っておいた葡萄酒と日本茶を持って行く。
私はこういったこじんまりとしたお祝いが好きだ。彼の兄は肉屋を経営しているので、ソーセージやサラミが机に並んでいる。あまり肉は食べなくなったとはいえ、職人がつくる本場の保存食は本当に美味しいと思う。それ以外、手の込んだ食べ物などないが、この簡素さもまた素朴で良いと思う。しかもビールには十分すぎるほど合う食材だ。
顔馴染みの知り合いと、いろんな話をする。そしていつも思うのだが、どれも他愛もないことばかりだ(笑)。友人の彼女もやけに気が利く人で、ビールがなくなりそうだと、すぐに新しいのを持って来てくれるから、またいつのように飲み過ぎてしまう(笑)。友人が次々とお祝いにやって来て、彼の部屋は一杯になった。日付が変わる頃、皆で歩いて近くのバーに行く。
そこにも友人知人がいて、一体誰とどんな話をしたのかさえ、まったく覚えていない。そして誰かと一緒にお店を出たのだが、その辺の記憶も曖昧だ。ただ、地下鉄の駅で電車を待っているときの記憶は多少は残っている。それにしても帰巣本能というのは本当に凄いもので、しっかりと家に帰り着いたことがわかったのは翌朝であった(苦笑)。