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還流独歩

建築視察の打合せ 2010.02.05

夕方、某企業にてドイツの建築視察に関する打合せに参加する。視察の日程がなかなか決まらないため、私の方で行程案を三つほど考えて提案させて頂いた。この三案を考えるのに、ほぼ丸一日ほど費やした。案といっても、行程的にはそれなりにまとまっていないといけないので、各地での滞在日数や移動時間、そして飛行機の時刻などを調べていると、一日などすぐに過ぎてしまう。

以前にも書いたが、視察の行程調整というのは、とても難しい作業である。観光で行くわけではないし、建物も外観から見るだけではない。ドイツでも著名な建築の内観視察となると、視察先との調整が極めて大切になる。直接の連絡が可能な方にメールを送るときも、明確な内容の文章を短くまとめつつ、丁寧な表現が要求される(と勝手に思っている)。

打合せは、初めて顔を合わせる方ばかりであった。行程については、いろいろな意見が出たが、打合せを進める中で、最終的には、ほぼ確定できる案となった。これから調整を続けて行くにあたって、大枠の日程がほぼ決まったことは大きな進歩である。これで、視察先には、はっきりとした訪問予定日を伝えることができる。

繰り返しになるかもしれないが、視察の調整というのは、建築の基本計画と同じ作業のように感じる。行程が曖昧では、充実した視察は期待できないけれど、逆にしっかりとした行程さえ組めば、あとはそれに沿って進めて行くだけである。途中で何か変更が生じたとしても、大きな流れが根幹にあれば、そう問題になることもない。

建築の基本計画に時間を費やすのは、決して無駄ではないのだと改めて感じた打合せだった。

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