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還流独歩

ビールを飲むなら瓶が最高 その1 2010.09.19

ビールを買いに行ったときに、もし瓶ビールが置いてあったら、私は缶ではなく瓶を選んでしまう。缶でも良いのだが、どちらを飲みたいかというと断然瓶である。そんなことは別に自慢することではないし、しかも、ことさら強調する程、大袈裟なことではないけれど、つい瓶ビールに目がいってしまうのである。

最近、貧相ということばをよく使っているが、貧しいという意味ではなく、どちらかというと、「その場にふさわしくない何がしかのもの足りなさ」といった方が良いのかもしれない。いやもっと簡単に言うと、何のことはない「格好が良くない」のだ。缶は軽くて便利だ。でも瓶で飲んだ方が格好が良いと私は勝手に思っている。

「あなた自身は大して格好が良くないのに、普段からそんな細かい格好良さに神経を使っているのですか」と訊かれたら何とも答えようがないが、結論を言うと、その通りだろう。というか、私のこだわりなのだ。ガラス瓶は重いし、缶のようには潰せないから不便だけれど、瓶で飲む方が好きなのだからしょうがない。

翻って、居酒屋に置いてあるのは絶対に瓶ビールである。瓶ビールがないお店もあるかもしれないが、お客さんに缶ビールを出す店はないはずだ。お品書きに「缶ビール350ml」と書かれていたら、誰もがおかしいと思うだろう。結婚式や何かの記念式典のような行事にも缶ビールは出てこない。やっぱり瓶ビールでなければ場が締まらない。

私が言う格好良さというのは、そういう些細なことなのだ。日常生活で、別にそんなことまで求める必要はないのかもしれないが、何分、大きな格好良さを求められない性分だから仕方がない。でも、人によっては些細でなくて、あたり前のことだと賛成してくれる人も、もしかしたらいるかもしれない。誠に勝手ながら、有難うございます。

その2へ続きます。

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