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還流独歩

平日の晴天と強烈暖房 2010.10.13

ケルンは日曜から晴天が続いている。5階建ての最上階にあるこの部屋には、朝から眩しいほどの日射しが照りつける。窓辺に行くと足下がやけに暖かい。床上にある放熱式の温水暖房器に手を触れると、触れないくらい熱くなっている。窓を開けるとかなり寒い。夜も晴れていたから、気温がかなり下がったようで、天気予報を見ると2℃だった。

温水暖房は外気温の変化に合わせて、循環する温水の温度が変化する。先週までは暖房があまり入らず、放熱板に触れてもやや温かいくらいだったが、ここにきて夜の気温が下がってきたから、本格的に稼働し始めたようだ。夜、寝ていたときも室内が何となく暖かく感じられたのは、この強烈暖房のお陰だったようだ。

秋分を過ぎ、10月に入ると朝が急に遅くなる。明るく感じられるのは8時を過ぎた頃からだろうか。10月最後の日曜を迎えると冬時間に戻るから、明るくなる時間は1時間早くなるのだが、それでも冬至に向かって日は短くなるばかりである。ドイツに来た頃は、朝ご飯なのに夕ご飯のような感じで、とても憂鬱であった。

それにしても、雲一つない快晴は清々しくて気持ちが良いものである。この天気も、おそらく今日までのようだ。本当は作業をすべて放り出して、気分転換にライン川沿いを散策に行きたい気持ちもあるのだが、どうしてもその気になれない。またいつかそのうち、と思いつつ、晴天の日が過ぎて行く。実にもったいない。

それでも朝日を浴びながら作業ができるのだから、恵まれた環境にあると思う。朝の冷えきった空気を感じつつ、太陽を身体に受けながら紅茶を飲むと、また少しやる気が沸いてきた。実に単純なものである。

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