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還流独歩

室蘭で一泳ぎ その2 2010.11.06

前回、札幌で泳いだときには、首を傾げたくなるような不思議な点がたくさんあったが、このプールにも一点だけあった。「石鹸やシャンプーを使ってシャワーを浴びないで下さい」と書かれている。その脇には何やらシャワー設備の故障を防ぐためとか何とか書かれていたと思う。もしかしたら中水処理をしている可能性もあるが、泳いだ後は、少なくとも石鹸などで身体を洗いたい。シャンプーを忘れてしまったので、洗面台にある手洗用の液体石鹸を密かに使わせてもらった。

それから伊達に移動して打合せである。約一時間程で、また室蘭の現場に戻る。現場にはコンクリート打設用のポンプ車がすでに待機している。予定していた通り、15時にミキサー車がやって来た。スランプ値は15cm。問題なし。検査用の供試体を取っている間に打設は始まった。コンクリートの状況もまったく問題なさそうである。ここから先は、ただひたすら状況を確認するだけだ。外気温は9℃くらいだろうか。ずっと外にいると寒い。

打設は順調に進む。べた基礎の部分は、一階の床を支える束の長さの関係で、配筋を少し盛り上げたため、その形状に合わせてコンクリートも打設する。粘性もちょうど良いようで、かぶり厚も問題なく取れそうだ。職人さんたちも手を動かしつつ、冗談を言いながら作業は進んで行く。それにしても日が短くなった。16時を回り、あと3分の1程度のとなった段階でかなり暗くなって来た。コンクリートの量が間に合うか心配だったが、最後の玄関周りへの打設も無事終わった。

近隣の人が出入りしていたので、何軒かのお宅に状況説明をしておく。そのうち一軒は、地鎮祭のときに不在だった方なので、改めて挨拶をした。皆さん良い方ばかりで、工事の騒音などもお互い様だと言ってくれる。世の中には何かと難しい方もいるから有難いことだと思いたい。その間に職人さんたちも帰ってしまった。冷えきった身体を車の中で温める間もなく私も2時間の帰路についた。

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