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還流独歩

もう一つの現場監理 2010.11.13

午後いつものように、すわ製作所にお邪魔して、先日着工したばかりの住宅の追加工事や仕様変更などを、図面を描きながら検討する。それほど難しい内容ではないが、建築主に説明するにしても、施工会社に見積もってもらうにしても、やはり図面がないと始まらない。ただ、スケッチのようなものが別にあると説得力が出て来るのだが、その時間というのは、なかなか取れないものである。

予算の関係で、本工事に含めるのを止めてしまったウッドデッキを復活させることにした。その大きさや形状を考えるだけでも時間はかかる。たかがウッドデッキと侮るなかれ。実は意外と奥が深い。変更は他にもたくさんある。吹抜けに面した手摺の一部に、読書や簡単な作業ができる机を設けることにした。図書館の閲覧室のような感じだろうか。これは設計時に一度提案させてもらったのだが、そのときは軽く流されてしまっていた。

工事が設計通りに間違いなく進んでいるか、何か問題がないかを見ることだけが現場監理ではない。工事が始まってからの変更や追加事項も監理業務の一つである。それは設計とはまた違った業務であり、現場の進捗状況に合わせて、適宜、決めて行かねばならない。基礎のコンクリート打設が終わり、型枠が外れると、建築主も家が建つということを、より実感し始める。建て方が始まれば、すぐに上棟だ。竣工するまで気を引き締めて行きたい。

加筆訂正:2010年12月17日(金)

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