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還流独歩

偉大な味噌汁 2010.11.15

段々と寒くなって来た。断熱も内部発熱もほとんどない事務所は、夏にあれほどまでに暑かったのに、もはや暖房が必要なくらい室内の温度が低い。まだエアコンまでは必要ないが、すでに足下には電気ストーブを置いて、たまに使っている。その隣りには季節外れの扇風機が置いてあったが、先日、ようやく片付けた。

寒い日の朝に飲む紅茶も美味しいが、紅茶だと身体を十分に温めてくれるほどでもない気がする。しかも利尿作用があると言われているから、お手洗いが微妙に近くなるのかもしれない。そこで紅茶の代わりを担うのが味噌汁である。味噌とわかめが、そのまま袋に入っている即席用の味噌汁は結構安く売っている。

実際、紅茶と味噌汁の違いは何かと訊かれても、うまくは答えられないのだが、紅茶は何も入っていない液体なのに対し、味噌汁には少なくとも大豆が入っている。この違いは大きいだろう。味噌汁を飲んだだけでは、お腹には溜らないが、やはり紅茶とは違う充足感が得られるように思う。しかも身体がより温まる気がするのだ。

ケルン郊外に住むご夫妻宅にお邪魔したとき、ドイツ人の旦那さんは、日本人の奥さんがつくる朝の味噌汁が素晴らしいと絶賛していた。朝食に具の入った味噌汁を飲むと身体が目覚める感じがして、しかもその一杯だけで、午前の仕事を乗り切ることができる活力が得られると言う。そういえばドイツの友人も味噌汁が大好きだと言っていた。

大豆からつくられた味噌というのは実に素晴らしい。夏は暑いから、少々遠慮気味であったが、これからの時期は、朝一杯の紅茶も楽しみながら、味噌汁も飲んで乗り切って行こう。

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