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還流独歩

便座の高さ 2011.01.30

日本とドイツのどちらかに移動したとき、両国間の違いを実感することの一つに便器の高さを是非とも挙げたい。ドイツに来たことのある人なら、男女に限らず間違いなく共感してくれるはずだ。もちろん、どこでも当てはまるわけではないが、男性用の小便器の位置も、便座の高さもドイツの方が高い場合が多いと思う。

幸いにして私は、小便器の位置が高いお手洗いでも焦るほどまでの体験をしたことはないが、個室に入って便座に座ったときに、踵が完全に付かないことはよくある。実際、ドイツでの活動拠点にしているケルンの部屋の便座も微妙に高いから、そこに座るとドイツに来たことを実感するという変な経験をいつもしている。

その一方で、背の高さではドイツの人と引けを取らないオランダはどうかというと、便器や便座の高さはドイツ程ではないように思う。私のオランダでの体験は極めて少ないが、その記憶を少したどってみると、どこへ行っても便座の位置は低かった記憶がある。オランダの人は背が高いのに、どうしてなのだろう。

ともかく、小便器と便座の位置が高いドイツに対し、日本のは控えめな高さに抑えられていて、実に安心できると思うのである。

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