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還流独歩

鍋文化と箸 その2 2011.02.09

良く言われるように、ナイフとフォークでの食事は「切る」と「刺す」行為である。それに対し箸は、忌み箸となる「刺す」ことはできても「切る」ことはできない。その代わり「つまむ」ことが可能である。つまり「食材」と「道具」の関係に行き着くのではないだろうか。そして食文化も「つまむ」ことを中心にして発展して来た可能性もある。

例えば、しゃぶしゃぶには諸説の起源があるが、これは肉をつまんで食べる文化だろう。もちろん食べる前に薄切りにしなければならないが、日本の鍋文化と密接につながっているように思う。これを例に出すと、すき焼きの歴史の方が古いから、そちらを挙げるべきなのかもしれない。

ともかく、アジアの食文化には、つまんで食べる食材と深い関係があるのではないかと思う。また、そういった食材が食文化をさらに発展させて来たのではないだろうか。そう考えると、二本の棒切れでものをつまむという行為は、ナイフとフォークとは比較できない独自性を持っていると考えざるを得ないだろう。

ナイフとフォークにも、それなりの歴史があるので、箸の文化だけを賞賛するつもりはないが、本日、頂いた薬膳鍋を前にしながらそんなことを考えた。こうして、寒い冬に暖かい鍋が頂けるというのは実に幸せなことだと思う。そしてまた、すっかりご馳走になってしまいました。重ねて御礼申し上げる次第です。

数日後にこの文章を読み返して思ったのですが、流れが実に散漫ですね。申し訳けありません。お許し下さい。

加筆訂正:2011年2月17日(木)

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