水泳と算数 その1 2011.02.12
今朝、泳ぎに行ったら、10分ほど泳いだ頃に、私よりも速く泳ぐ人が入って来た。いままで見た誰よりも勢いがある。最初は私を抜かさないように泳いでくれていたようだが、身体の慣らしが終わったのか、それからは何度も抜かれるようになった。そこで私は、その人がどれくらいの速度で泳いでいるのか計算してみようと思った。私が先に泳ぎ終われば、秒針のついたプール脇の時計で測ることはできるが、その人が先にあがってしまったら計算のしようがない。
速度を測るといっても泳ぎながらはできない。でも、どれくらいの頻度で抜かされるのかを数えることは可能である。私は25mプールの片道を1回として数えている。2回で一往復だ。その人は、28回目のターンのときに私を抜いて行った。次は34ターンを終えて、コースの半分の地点で抜かれた。そのあとは、51ターン目、57.5、64.0と続いた。つまり、彼は私が25mのコースを6.5回行き来するたびに追いついて来たのである。
話は戻って、ここから速度の計算に入るのだが、泳ぎながらできるわけがないので、帰って来てから紙に書き出して考えた。私は50mをほぼ1分で泳ぐ。つまり30秒で25mを泳ぐ速さだ。この条件から、その人の速度を求めることは難しくはないし、おそらく小学校の算数の問題にでもできそうなのだが、実際にやってみると少々頭の捻りが必要となる。そこで整理するために、問題形式に書き換えてみた。
「プールの同じコースに、50mを泳ぐのに1分かかる人と、それよりも速く泳ぐ人がいる。その人は遅い人が25mプールを6.5回行き来するたびに追い抜いて行く。その人の泳ぐ速度を求めよ」という単純な問題になる。ここで大切なことは、6.5回のターンを行う間に二人が泳ぐ距離である。遅い人は6.5回×25m=162.5mと簡単に求まる。その間に速い人が遅い人よりも余分にどれだけ泳いだかがこの問題の核なのだ。