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還流独歩

綿毛攻撃と打上げ花火 2011.04.23

一昨日、花粉が入って来て大変だと書いたが、昨日の午後から、今度は綿毛の攻撃も受けている。といっても別に命に別状はない。黄色い花粉の次は、白くて軽い浮遊体がどこからともなくやって来て、いつの間にか部屋の隅に溜っている。よく見ると、綿毛の中に小さな黒い種らしきものが見える。それがたくさん集まって床に落ちているの光景は、空気中に浮いた蛙の卵のようだ。窓を閉めておけば良いのだが、気温も25℃近く上がっているし、清々しい青空が広がっているから、どうしても窓は開け放しておきたくなる。

綿毛が舞う中で、来月中旬に某媒体で掲載予定のコラムの原稿を昼過ぎに仕上げる。文章には何度も目を通すのだが、毎回、気になる点が出てくるのは仕方がない。いつもは締切直前に提出するのだが、今回は写真も選び終わったし、説明文にも何度も手を入れたので、一日早く送ることにした。それだけで気分が軽くなる。それから二週間近く下書き状態だったメールを二通送る。ドイツの某組織に初めて書くメールなので、丁寧な表現を心掛けなければならないから、どうしても時間がかかるし、後回しになっていた。

復活祭の4連休とはいえ、今日は普通の土曜日なので、昨日の静けさとは違い、近くの商店街には人が溢れている。しかも天候に恵まれた穏やかな春の陽気だから、誰もが晴れやかな表情をしている。いつも買物に行く店も人が一杯だ。昨日は休みで、明日の日曜と月曜も閉店である。日本のように、コンビニエンスストアなどないから、今日を含めると三日間の食料を確保しておく必要がある。中央駅や空港の食料品店は休日も開いているが、そこまで買物に行くことなどできない。家族が多いと祝日が明けるまでの食料を確保しておくのは意外と大変だ。

夜10時前、何かが破裂するような音が続けて聞こえて来た。バルコニーに出てみると、ライン川の反対側の河川敷から花火が上がっている。毎年この時期にやって来る移動遊園地が開催したのだろう。低いのはあまり見えないが、高く上がる花火は、ライン川の再開発地区に建つ高層建築と、隣りの家の屋根を上手く避けてくれるので、遠いとはいえ、ほとんど見える状況だ。この時期に打上げ花火とは少し早い気もするが、初夏のような陽気も続いているから、一足早い夏がやって来たということにしておこう。

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