PC廃棄 その1 2011.05.03
何年も前に使っていたノートPCを、今日、ついに廃棄した。一台は15年程前に買ったもので、もう一台も購入してから10年くらい経つだろうか。何年も手を触れることなく、部屋の小さな収納の中に置きっ放しになっていた。それほどかさばるものではないから、そのままにしておいても良いのだが、使わないのにとっておくことの意味を、その収納扉を開けるたびに自分に問いかけてきた。でも、その扉を閉めさえすれば、そんなことは忘れることができた。
二台のノートPCは、いずれも想い出深いものだ。最初のはウィンドウズ95が出たての頃、旧知の先輩から購入したもので、東京にいる頃に自宅での文書作成などの作業に使っていた。そしてドイツでの新しい生活の一部を支えてくれた一台だった。日本とのメールのやり取りや、簡単な書類をつくるのにも大いに活躍してくれたが、その一方で、本当に初期のノートPCだから、何をするにしても融通が利かないところがあり、次第に不便を感じるようになっていた。
どうしても新しいPCが欲しくなった私は、何年か振りに日本に一時帰国したときに、コンピュータに詳しい友人に同行してもらい、秋葉原の某量販店で購入した。確か9万円くらいだったと思う。自分にとって実に嬉しい買物だった。そして貴重な時間をつくってくれた友人への御礼をこめて、どこかで食事をご馳走したような記憶が残っているが、実はよく覚えていない。そのPCは確か4年程使ったが、それもまた次第に不便を感じるようになっていた。
そのあと私は3台目となる新しいノートPCを購入し、それを数年使ったあと、現在使用している4台目へと移行した。3台目は東京に置いてあるが、最初のと二台目はドイツに置きっ放しにしたまま、もう何年も過ぎてしまっていたのだった。そしてついに、この二台のノートPCを捨てる決意をした。念のため、最初の一台を購入させてもらった先輩に、捨てることをわざわざメールで確認したくらいだった。答えは、いままで取っておいたことに対して逆に驚かれた。
付属品もたくさんある。コンピュータの進化の中で、化石となりつつある3.5インチディスクを読み込むための外部装置や、同じように外付けのCDプレーヤーも残っている。そしてバックアップ用として保存している数えきれないくらいの3.5インチディスクとCD。新品のまま、書き込みをしていないディスクが、箱を開ければ何十枚も入っている。どれもがまさに無用の長物だ。おそらく中身を見ることや、使うことは一生ないだろう。そんなものを持っていても仕方ない。