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還流独歩

時差症候群と体内時計 その1 2011.06.06

2時半起床。もう少し遅くても良いのだが、早朝の出発を控えて気が張っているのか、目覚しがなくても起きてしまった。床掃除は昨日のうちに済ませてあるし、衣類も夏物が多いから荷物はそれほど多くはない。スーツケースの重さも20kgくらいだろうか。

移動中は、どうしても汗をかいてしまうので、いつも薄着で出かけるようにしている。ケルンの天気が気になったので調べてみたら、今日の最高気温は29℃であった。東京より暑い。曇りと雷の絵が出ているから、変わりやすい天候だということだろう。高めの気温も、週の後半は20℃くらいまで下がるようだが、半袖を少し多めに用意した。

5時半過ぎの早朝の地下鉄に乗ると、向かい側に座っている男性が眠そうな感じでビールを飲んでいた。深夜の仕事を終えて帰宅するところなのだろうか。朝ビール。その気持、なんとなくわかる。上野駅を6時半に出るスカイライナーは定刻通りに出発し、何の問題もなく成田空港に到着した。

今回もお世話になる戻りのエアバスA380も、これまた遅れが一切なく、駐機場を定時に離れた。当初は後方の座席を取っていたが、出発の6時間程前にPCで確認すると、前方に空席が多かったので、搭乗手続きのときに変更してもらった。気がつけば、今回は中央の4列席を独り占めである。

それにしても、成田空港を9時半に出発する便は、やはり時間的に早過ぎる。搭乗手続きを2時間前に済ませようとすると、7時過ぎには空港に到着している必要があるし、成田空港までの所要時間を考慮すると、特に東京の西に住んでいる方は、始発電車に乗ったとしても間に合わない可能性もある。

この時期、欧州は夏時間のため時差が1時間少ないのと、フランクフルトに到着したあと乗り継いで、欧州内の次の目的地へ夕方までに移動を終えるためには早朝の出発が必要になるが、せめて11時くらいであれば、気分的にも多少は楽ではないかと思う。ただ、イタリア人的発想によれば、出発が8時でなくて良かったということだろうか。

ところで、4人掛けを1人で使えることになったので、通路側から一つ内側に移動して、両側の席をゆったりと使うことにした。座席の間にある肘掛けを上げて、4席をすべて使って完全に横になって寝ることも可能だが、かなりの寝不足状態とはいえ、昼間の便だから、いくら葡萄酒の力を借りようとも、熟睡できるほどには眠くはならない。

ただ面白いことに、時差ぼけのときのような睡魔が時折襲って来て、座ったまま崩れ落ちてしまいそうなったことが何度かあった。そのときに横になれば気持よく眠れるのに、それができないのは貧乏性だからだろう。完全に横になって寝たのは、結局、1時間くらいだろうか。ともかく、ビジネスクラスにはかなわないが、実に贅沢な移動であることは間違いない。

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