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還流独歩

日帰りブレーメン 2011.06.24

最近、書く内容が、日付とずれていることが多いが、お許し頂きたい。

昨日は「フロンライヒナム/Fronleihnam」という祝日だった。でもドイツ国内のすべての州が休みではない。カトリック教の人が多い州が対象となるらしいので、ドイツ南部のバイエルン州とか、バーテン・ヴュルテンベルク州などは、休みになるのは理解できるが、ケルンのあるノルトライン・ヴェストファーレン州は、半分くらいがプロテスタントらしいから、祝日に該当すべきなのがは怪しい。ある州においては、市町村単位で別々という、ややこしい祝日でもある。ちなみに、バイエルン州は、こういった州によって異なる祝日のすべてが休みである。最も祝日が少ない州と比べると、休みの日が年間で6日ほど違うらしい。

祝日の静かなケルン中央駅を、朝6時9分に出発するキール行きのIC/インターシティは定刻通りホームを離れた。車内で作業をしたかったので、すぐ脇に電源用のコンセントがある対面式の4人掛けの席にした。私が乗った一番前の車両にいる乗客は、7人である。そのうち4名が私の周りにいる。ここだけなぜか人口密度が高い。向かいには同じくPCで作業する初老の男性が座っている。PCの表面に貼ってあるフィルムが、かなりくたびれているのが気になる。買ったときについていたのを剥がさずに、そのまま使っているのだろう。ほとんど空席だった車両は、ミュンスターやオスナブリュックに着くたびに人が乗って来て、ほぼ満席になった。

先日同行させて頂いた某企業の方とブレーメン駅で再会し、郊外にあるドイツ企業を訪問する。受付の横にある画面には、同行の機会を頂いた日本企業の方と私の名前が出ている。この企業への訪問は初めてなので、何日か前にインターネットで概要を確認し、社長が説明している動画もあったので、それも見て予習をしておいた。少し待っていると、見覚えのある顔の人が出てきた。動画に出ていた社長である。会うなりすぐその話をしたら非常に喜んでくれた。これで出だしのつかみは問題ないだろう。先方は社長の他、連絡を取り合った窓口の方、そして技術部門の責任者の合わせて3名で、こちらは2人である。打合せとしては、ちょうど良い人数だろう。

私からなぜこの場に来ているのか、簡単に自己紹介をさせてもらう。そこから話は徐々に進み、ドイツ語と英語を交えた会話が続く。事前に質問項目を準備し、それに目を通してはあるものの、その順番通りには進まない。扱っている商品の説明を受ければ、こちらから、それに対する質問を投げかけるし、逆に日本の状況を訊かれることにもなる。2時間くらいで終わるかと思ったが、10時半過ぎから始めた打合せは14時近くまでかかった。実に3時間半である。英語での会話も多かったが、先方もドイツ語だと話しやすいから、英語に比べて発言時間も長くなる。そこに通訳を挟むと、どうしても時間がかかってしまう。最後に今後の方針を確認し、今日の御礼を伝えて、その会社をあとにした。

ブレーメン駅に戻り、少し遅めの昼食を済ませる。同行の機会を頂いた方は、私とは別方向へ移動されるので、駅のホームで見送りをした。そのあと旧市街にでも行ってみようかと思ったのだが、気力が沸かないのと、ケルンまでは3時間以上もかかるから、私もその30分後に来るシュトゥットガルト行きのインターシティで帰ることにした。これに乗ってもケルンに着くのは19時前である。混んでいるかと思ったが、空いている席はすぐに見つかった。今朝は6時過ぎの電車で出発するために、3時半に起きたから、電車に揺られると次第に眠くなって来た。今日の反省点を振り返りながら、またこうした機会を頂けたことに感謝しながらケルンに戻って来た。

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