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ドイツ語の21から99 その1 2011.07.03

昨日の流れのまま、今日はドイツ語の21から99までの数字について触れてみたい。これはドイツ語を多少なりとも知っている人にとっては驚くにあたらないことなのだが、ドイツ語を習い始めたときの私は、21から99までの数字の表現に衝撃を受けた。そう書くと、大袈裟に聞こえるかもしれないが、内心、あり得ないだろうと思ったことは、いまでも鮮明な記憶として残っている。

ドイツ語の21から99までの数字は、1の位から先に言う。21なら「1と20」だ。英語に直せば、「one and twenty」となる。34なら「4と30」、55なら「5と50」、89は「9と80」と表現するのである。買い物に行って、27ユーロ63セントであれば「7と20、3と60」と言う。こんなわかり難い表現があって良いのだろうか。いまでもそう思うし、慣れたようで、やっぱり馴染めない。

さらに例を挙げれば、147ユーロの場合、最初の100は「Hundert/フンダーット」なので、英語の「Hundred/ハンドレッド」とほぼ同じだから何の問題もないが、147は「100、7と40」と表現するので、「Hundert sieben und vierzig/フンダート、ズィーベン・ウント・フィアツィヒ」となる。しかもそれに、セントの単位まである場合は、頭が混乱することになる。

21から99までは、なぜに1の位を先に言うのだろうか。言語の歴史は長いから、簡単には説明はつかないとは思うが、まったくもって理解に苦しむし、実際、非常に混乱する。でも実はオランダ語も21から99までは、ドイツ語とまったく同じ言い方だし、調べてみたら、オランダ語の親戚ともいえるデンマーク語も同じ表現をするらしい。でもスウェーデン語は英語に近いようだ。

ここで改まって、より詳しく調べてみると、英語もドイツ語もオランダ語もスウェーデン語も、13から19までは、1の位を先に発音することがわかる。11と12は異なるが、13以降は、最初に1の位に似た数詞が出てくる。英語の13は「Thirteen」だし、ドイツ語は「Dreizehn/ドライツイーン/3+10」だ。そう考えると、ドイツは13から19までも「3、10」、とか「9、10」と表現していることになる。これは新たな発見だ。

加筆訂正:2011年10月25日(火)

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