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洗剤不要のドイツの硬水 2011.07.24

ドイツに来た頃からずっと感じていることがある。食器を洗うときに、洗剤をあまり使わなくても、油汚れが比較的、奇麗に落ちる気がするのである。ただ、そんな気がするだけで何の確証もない。でも食器類を洗うときにいつも思う。油が少ないものは水で洗うことが多いが、油が多い場合は、お湯を使い、スポンジで洗うだけで意外と奇麗になるのだ。もっとも、スポンジに含まれた油までは取り切れないものの、食器が油っぽいままになることはほとんどない。

硬水には、軟水よりも、カルシウムイオンやマグネシウムイオンが多く含まれているから、それらが油汚れを落としやすくすることと何か関係しているのではないだろうか。硬水を使っていると、電気湯沸かし器の中に石灰が溜り、シンクの周囲も水分を拭き取らないとすぐに白く汚れてしまう。洗面台や浴室の水栓なども同様である。この石灰分が油汚れの洗浄効果を高めている可能性は、まったくないとはいえない。

その一方で、硬水は洗濯に不向きだと言われている。つまり軟水よりも硬水の方が汚れが落ちにくいらしい。これはいま書いて来たこととは明らかに矛盾する。硬水の方が食器類の油汚れを落としやすいというのは単なる錯覚で、お湯による洗浄効果が高いだけのことなのだろうか。おそらく化学に精通していれば、化学式を解くことで疑問は解決するのかもしれないが、あいにくそんな難しいことはできない。

日曜ということで、あまり頭を使わない内容にしようと思ったが、逆に混乱してしまうことになった。標題に書いたように、洗剤が不要というのは言い過ぎだが、これまでの経験から、硬水の方が食器の汚れが落ちやすいと感じている。こうなれば、日本とドイツの両方で、もう一度試してみよう。それはもしかしたら単なる勘違いなのかもしれないが、機会があれば誰かに聞いてみたいとも思っている。

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