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還流独歩

東京ゲートブリッジ その1 2011.09.24

気持の良い青空が広がっているので。午後から久しぶりに都内散策に出ることにした。近場で面白そうなところを調べてみたら、あと半年くらいで「東京ゲートブリッジ」という新しい橋ができるらしい。場所は江東区の木場にある若洲臨海公園と、羽田空港に近い中央埠頭の間にあるという。安易とも思える名前はともかく、検索で出て来た写真を見ると、あまり見かけたことのない、かなり独特な形状をしているので見に行ってみることにした。

若洲公園までは新木場駅からバスが出ているが、休日の昼間ということもあって本数が1時間に2本程度だし、晴れてはいるものの、それほど暑くはないので、歩いてみることにした。そのゲートブリッジは、京葉線の新木場駅の手前からも少し見えることがわかった。意外にも、そう遠くにあるようには感じなかったのだが、実際に歩き始めてみると、かなりの距離があるようで、なかなか近づいて来ない。巨大建造物というのはそういうものなのだ。

この地区は木場だけに、木材を扱う会社が実に多い。あとは運送会社や倉庫なども目立つ。広い道路の端には、大型トラックやタクシーが止まっていて、仮眠を取っている人も多いようだ。その一方で、誰が所有しているのかわからないような少し古い路線バスも数台あった。行き先表示は壊れているし、やや錆びた車体を見ると、もう使われているとは思えない。ナンバーを見たら袖ヶ浦だった。車道側と都の管理区域の両脇から草が生え過ぎた歩道をさらに歩く。

他にも、その汚れ具合から、どう見ても半年以上は使われていないと思われる車がある一方で、高級な外車も見かける。三連休の土曜日とはいえ、営業している会社もあるので、おそらく通勤用の自家用車とおぼしき車もあれば、荷台の扉を開けっ放しにしたままのトラックも停まっている。産業廃棄物を運ぶ大型のダンプを通り過ぎると、なぜかこんなところに赤い二階建てバスが現れた。車の無法地帯とまではいかないが、何だか不思議な光景である。

肝心の東京ゲートブリッジは、一旦はかなり近づいたのだが、橋まで真っすぐに行く道路がないので、迂回して若洲公園へ向かう。この橋が完成したら新たな交通の幹線になることから、幅の広い道路が既に整備され、橋へ続く道もほぼできている。道路の上には鉄骨を組んだ大きな覆いのようなものがあり、その鉄骨の間には網が張り巡らされている。隣りに若洲ゴルフ場があるので、ゴルフボールの飛散防止かと思ったら、やはりその通りだった。

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