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還流独歩

ベルリン再訪 2011.10.22

昨日のことだが、ケルン・ボン空港を昼前に発つ便で、ベルリンへ向かう。出発が30分ほど遅れたが、それ以外は問題なく、ベルリン・テーゲル空港に着いた。ちょうど一年振りくらいだろうか。自分でもなぜだかわからないが、ドイツの首都は、何度訪れても気持が良い。他の都市だとハンブルクへ行くときも同じ感覚だ。北ドイツにある街の方が、私の相に合っているかもしれない。日本の人は南ドイツがドイツだと思っているが、それは大間違いであることを指摘しておきたい。

ところで今回、初めてリュックザックを預けることにした。というのは、1.5リットルの水を持って行きたいからだ。ベルリンで買っても大した額ではないし、ホテルにだって置いてある。だから、わざわざ重い水を空輸する必要などないのだが、移動が続くと、水を買う機会というのは意外とないし、面倒なので持って行くことにした。3泊分の衣類と水を入れたリュックザックは、はたして、損傷を受けずに出て来るのだろうか。一抹の不安が残る。

テーゲル空港に着いた機内の窓から荷物の搬出の様子が見える。もう何年も使っている橙色のリュックザックは、逆さまの状態で、重そうなスーツケースの下敷きになっている。軽いから、多分、投げ飛ばされたりしているのだろう。水など運ばずに、やはり手荷物にしておけば良かったかと反省しつつも、空港内は暑いから、汗をかかずに済んだことを考えると、良かったのかもしれない。リュックザックは無傷で出て来た。

テーゲル空港から市内に向かう二連結のバスは、もう少し丁寧に走ってくれないかと言いたくなるくらい激しい揺れを起こしながら、いくつもの交差点を曲がりながら進んで行く。乗客への安全などにはまったく配慮のない、乱暴とも思える運転が逆に心地良かったりするから不思議だ。ウンターリンデンとフリードリッヒ通りと交差する停留場で降りて宿泊先に向かう。道端に吸い殻を捨てる若者の脇には、それを拾う清掃員がいる。

ホテルの部屋は予想以上に広い。机とテレビが、部屋の真ん中に設置されていて、それが邪魔にならないくらいの大きさだ。おそらく一人用の部屋などなく、すべて二人用の仕様になっているのだろう。お手洗いと浴室は別々に設置されている。浴槽がなく、シャワーだけなのが寂しいが、致し方あるまい。中庭に面した側には窓が二つあり、椅子が二脚置いてあるバルコニーもついている。夏なら、こんなところで麦酒を飲んだら、さぞかし気持が良いに違いない。

ドイツの首都、ベルリンの空気に再び触れることができて嬉しい限りである。

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