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還流独歩

ポツダム最高 その2 2011.10.24

それから湖のほとりを20分ほど散策してから、来るときに降りた観光バスの停留所に向かう。湖から湖畔の道路に上がる手前に小さな桟橋があり、次の船を待っている人たちがいる。今回、ポツダムは湖に囲まれた街だということがようやくわかった。そういえばカヤックを楽しむ人を見かけた。

今日は晴れていてい、気温もそれほど低くなく、バス停で待っていても秋の陽射しが心地良い。またバスに揺られてサンスーシー宮殿に向かう。その途中、瀟洒な住宅が建ち並ぶ地区を抜ける。いずれも豪邸とまではいかないが、それでも普通の人が住む住宅とは、かなりかけ離れた邸宅が並んでいる。

バスは一旦、サンスーシー宮殿を通り過ぎたあと、ポツダム大学と新宮殿を廻って「オランジェリー」の前退いて龍所に来たので、そこで降りた。「オランジェリー」という歴史建造物が何だか良くわからないが、宮殿のような建物らしい。内部には豪華絢爛の間があるようだが、天気が良いので、サンスーシー公園の中を散策する。

10分ほど歩くと、左手に階段状の上に建つ宮殿が見えて来た。今日は晴れているから、下から見上げるその姿は美しく光り輝いている。本当に多くの人がここを訪れているのを見ると、歴史的遺産とは社会遺産そのものであり、過去を未来へとつなげる媒体としての重要な役割を持っていることを強く感じる。

ポツダムの一日の締めくくりとして、市内の中心部へと向かう。日曜だから商業店舗はすべて休みだが、ブランデンルクル通りのカフェには人が溢れ、何をするわけでもなく通りを散策する人たちが行き交う。買物はできないのに、なぜに豊かさを感じてしまうのだろうか。

最後に「オランダ人街」と呼ばれている地区を訪れる。赤煉瓦に囲まれた地区は、本当に落ち着いた雰囲気を醸し出しているし、日曜だというのにたくさん訪れる観光客のためなのか、飲食関係以外の店舗のほとんどが営業を行なっている。夕日に映える街並が実に美しい。

ポツダムは、予想以上に素晴らしい街だった。ここは街自体が世界遺産のようだ。そして湖に囲まれた街であることもよくわかった。ベルリンからわずか30分のところに位置するのに、いままで足を延ばせなかったけれど、また機会があれば、もっとゆっくり訪れたいと思っている。

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