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還流独歩

収納と片付け 2011.10.26

これまで、片付けや整理整頓といったことを何度も書いて来た。それに絡んで、最近、特に疑問に思うのだが、収納がたくさんあれば家の中は、はたして片付くのであろうか。収納があればあるほど、それに頼り切って、ものが増えて行く傾向はないだろうか。批判を覚悟で書くが、片付けができないと嘆く人ほど、収納が欲しいとか、片付かない原因を収納の少なさに責任を転嫁してはいないだろうか。

世の中には「整理術」に関する本が溢れ、100円で多様なものが買える店には、これがあれば、いかにも片付けられそうなものが並んでいる。それを見ると私も気になるのだが、最近はまず買ったことがない。本来なら、そんな収納用の小物などを買わないようにすることこそ、本当の片付けにつながるのではないかと私は思うのだが、こんな考えは間違っているだろうか。

誤解のないように補足すると、収納はあった方が良いに決まっている。でも、それが片付けや整理整頓に結びつくかは、また違う面があるように思う。ものごとの本質を突き始めると、白けてしまうことが多いけれど、そんなことが気にかかるのである。

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