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遅延到着/快適空路 その2 2011.11.12

走り始めた新幹線は、案の定、ときどき停まったりする。しかも、何の情報も聞かせてくれない。2年くらい前に、離陸時間の20分前に空港に着いたときと状況はまったく同じである。工事箇所でまた停車。1時間半ほど走ったら、車両の入口の上には「まもなくフランクフルト空港」と表示されている。でもまだしばらくかかりそうだ。新幹線はマインツを通過。結局、ルフトハンザの女性が言った通り、ほぼ2時間強で着いた。今度は私が間違えました。すみません。

手荷物を預ける窓口に着いたのは、出発の約1時間前だった。ああ、もっと早く着きたかった。そして恐怖の計量。今朝、スーツケースを持ち上げたときの感覚では、25kg近い予感がした。前回、32kgのスーツケースを持って行って、大変な目にあったので、今回はできるだけ穏便に済ませたい。窓口には、とても感じの良い女性がいる。スーツケースを乗せたら、一瞬、27kgを表示したので焦ったが、予想通り、ちょうど25.0kgに落ち着いた。そして何も言われなかった。安堵…。

搭乗口に着くと、もう出発の40分前である。そのあと間もなくして搭乗開始の案内があった。飛行機に乗る前に、どうしても送っておきたいメールがあるのだが、何度試しても送信が完了せず、気持が少し焦る。最終の案内が聞こえて来たので、諦めようかと思ったときに、ようやく送ることができた。これで一安心である。今回は、1本早い新幹線を予約しておいて本当に良かった。空港には、早めに着くよう行動すべきだと改めて実感したのである。

機内は7割りくらい埋まっているだろうか。夕べ、オンラインで搭乗手続きをしたときには、中央の4列席は、私以外、すべて空いていた。機内に入ってみると、確かに残りの3席が空いている。これでビジネスクラス並みの完全真っ平ら状態で寝られると思ったが、離陸して、少ししたら別の席にいたドイツ人男性が右端に座っても良いか訊いて来た。心がとても広い私は躊躇することなく快諾した。完全に横になるのは無理になったが、こういうときこそ機内での会話を楽しもう。

その男性は、とても気さくで、互いにいろいろな話をした。日本に行くのは初めてで、神戸で開かれる情報技術関連の会議に出席するという。参加者は400名近いそうだ。滞在は1週間で、その合間に姫路城や六甲山に行く予定だという。神戸までは東京駅から新幹線を利用するが、帰りは飛行機にするらしい。食事をしながら、私のことも少し話をした。まさに一期一会だが、こういった機会を通じて、ドイツ語を話せるのは嬉しいことである。

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