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還流独歩

12月の長い夜 その4 2011.12.06

この話は、また少し続く。というのは、今日の東京とケルンの日の入の時刻を調べたら、実はどちらも同じ16:27だったのである。これもまた驚きだ。念のため、いくつかのサイトで確認したが、1分のずれはあるものの、ほぼ一緒だ。こうい情報が大きく違うということはあり得ないけれど、ドイツの方が、遥かに早く日が暮れると思っていたのは、単なる思い込みだったのだ。

しかし、日の出の時刻が大きく違う。今日のケルンは08:19で、東京は06:37だから、その差は1時間42分の差がある。これは大きい。東京の朝7時は日の出を終えているので、晴れていれば、かなり明るくなっていると思うけれども、ケルンは、日の出まで1時間以上もあるから、7時でもまだ真っ暗である。ドイツの朝ご飯が夕ご飯のように感じられるという意味が分かってもらえるだろうか。

そこでまた冬至の日の出、日の入の時刻を比較してみることにした。今年は12月22日(木)が、最も昼の時間が短くなる日だ。東京は、それぞれ06:47と16:31、ケルンのそれは08:33と16:28である。やはり日の入の時刻には、ほとんど差がないことがわかる。一方、日が出ている時間は、東京が9時間44分、ケルンは7時間55分となり、その差は1時間49分だから、その差は今日よりもさらに7分広がっている。

東京の緯度は約35度、ケルンは約50度である。この15度の差があることで、冬至における日照時間には、約2時間弱の差が生じることになる。何となく気になった私は、郷里の札幌の日の出、日の入時刻を調べた。北緯43度だから、ほぼ東京とケルンの中間だ。今日の日の出は06:52で、日の入は16:00である。なんてことだ。東京やケルンより30分近く早い。冬至の状況を比較してみると、日の出が07:03、日の入が16:03で、昼の長さはちょうど9時間だった。

上記の結果をまとめると以下のようになる。日にちは2011年12月22日である。また参考までにウィーンと神戸についても併せて調べてみた。

ケルン   北緯50.6度/東経6.6度   08:33 / 16:28  7時間55分
ウィーン   北緯48.1度/東経16.2度   07:43 / 16:03  8時間20分
札幌   北緯43.0度/東経141.2度   07:03 / 16:03  9時間00分
東京   北緯35.4度/東経139.4度   06:47 / 16:31  9時間44分
神戸   北緯34.4度/東経135.1度   07:03 / 16:52  9時間49分

まず、緯度の違いを見てみると、緯度が高い方が昼の長さが短く、低い方が長いことがわかる。これは理にかなっているだろう。それに対して、ケルンよりも緯度が低い札幌の日の入の時間が、ケルンよりも早いことが気にかかるが、日本の標準時刻の基準になっている明石(神戸)よりも、かなり東に位置していることが関係しているのではないかと思われる。そこで、グリニッジから東経で15度違う都市を探してみたらウィーンが16.2度だった。

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