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還流独歩

人生の意義 2012.04.16

昨年10月中旬過ぎに、大学を卒業して初めて勤めた会社の上司が亡くなったことをここに書き連ねた。故人には失礼だが、その方の最期はあまにも呆気なかった。それから一か月後、その上司と同期入社で、私も大変にお世話になった別の方が、同じように他界したという話を耳にして、また愕然とした。二人は高校も同じだった。それほど大きくない会社だからこそ、互いに切磋琢磨する関係だったのだろう。だから、先に亡くなった上司が一緒に天国にへと引っ張って行ってしまったのかもしれないと聞いて、何だか複雑な思いが胸を過った。

人にとって、生きている証とは何だろう。ある方の半分冗談まじりの説によれば、「人生とは死ぬまでの暇つぶし」らしい。そこまで極端で、しかも楽観的には割り切れないけれど、最近になって、人生とは何かのかということを、時折、深く考えてしまったりする。そんなことに思いを巡らせたところで根本的なことは何も解決しないし、日々の生活で精一杯なところがあるから、答えなど簡単には出ないとは思う。ただ幸いにも、私にはまだ両親がいて、どちらもまだ健在であり、いまの自分が、こうして自由に生きられているのも、両親が健在であるお陰であることは間違いない。

そんな風に考えると、ここまでこれたことに素直に感謝したいという気持が沸いて来る。それは周りの人のお陰でもあるし、また自分が知らず知らずに選択してきた道だとはいえ、いろいろな偶然が重なった結果でもある。だから、後悔などまったくない。ただ、もう少し、こうしていればなあという思いは心の中に燻っている。それを考えたところで何も解決しない。これからどうするかを考えよう。あまり悩んでいる暇はない。これからも大いに邁進できるような前向きな気持を持とう。できるかどうかではなく、やるかやらないかだ。

これまで自分に甘えて来た面も踏まえて、一歩ずつ前に進んで行きたいと思っている。

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