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水道台帳と埋設配管図 その1 2012.06.15

某物件の水道台帳を閲覧するため、午前の早い時間に都内の水道局へ立寄る。知っている方には説明するまでもないが、水道台帳というのは、地面に埋設されている上水管の配管状況を示した図面である。設計を行なう際には、必ずといってよいくらい、確認しなければならない基本事項の一つだ。

いかにも役所という建物に入ると、水道台帳が閲覧できる部屋まで、床に黄色い線が敷かれている。それだけ来る人が多いということなのだろう。中に入ると、これまた役所的な空間が広がっている。台帳を閲覧したいと告げると、男性二人がやって来て、住所に合わせて大きな図面を広げ、場所を確認してくれた。

敷地は簡単に見つかり、三方向に面した前面道路のいずれにも取出せる上水管があることがわかった。そのうち2方向は150mmの給水管が2本あり、残りの細い裏通りにも75mmの本管が1本、埋設されている。他にも、上水だけでなく、下水排水の接続やガスの引込みもあるから、それらとの取合いも考慮しなければならない。

いくつか基本的な質問をしたいと言うと、別の方がやって来て、丁寧に答えてくれた。水道というのは、原則として、一つの敷地には、水道管は一本しか引き込めないことになっている。いわゆる「一敷地一引込み」と言われている原則だ。といっても、大きな物件などでは、例外も適用されると思うが、通常は一か所だけなのである。

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