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還流独歩

身だしなみ 2012.08.02

いまから書くことは、偏見ではなく私見である。もし、不快な思いをする方がいらしゃるようであれば、申し訳ないので、先に謝っておきます。

東京の街を歩いたり、地下鉄に乗っているときに思うことは、日本の女性は、身だしなみに気をつけている人が極めて多いということだろうか。私は常に女性を観察するようなことは決していないつもりだが、お洒落な服を着て、靴やサンダルにも気を配り、素敵な鞄やバッグ、そしてアクセサリーを身につけ、爪も奇麗にし、そしてきちんと化粧をしている人が実に多いと思う。あたり前と言われればその通りなのだが、そう感じてしまうのである。それは無論、人によっても違うし、男性だって同じことかもしれない。

一方、ドイツを含めた欧州の女性はどうだろうか。身だしなみに気をつけるという点ではもちろん同じだが、日本の女性の気配りとは、また少々違う面があるように思う。まず、化粧をしていない人が多い。女性というのは、人前に出るときには必ず化粧をすべきだという主張をするつもりなど毛頭ないし、私は人それぞれで良いと考えている。ただ、漠然とした記憶をたどると、ドイツの女性は、日本の女性ほど化粧はしていないようにも思えるのである。それを統計的に示せと言われても無理なのだが、そんな風に感じるのだ。

かといって、ドイツの女性がまったく化粧をしないかというと、そんなことはない。ドイツ人の男性と女性と私の3人で、一つの住居を借りて一緒に住んでいた頃、会社勤めをしていたその彼女は、出社前に必ず化粧をしていたし、仕事に相応しい服も着ていた。その彼女だけを引き合いに出せば、いま書いてきた化粧をするかどうかという話と矛盾してしまうのだが、ドイツから日本に戻って来ると、日本の女性は、きちんとし過ぎというか、お洒落というか、奇麗にまとめ過ぎというような印象を持ってしまう。それの何が悪いと訊かれたら答えに窮してしまって、反論のしようもない。

そして、いま一つ思い出したことがある。日本の女性は、ドイツ人の女性よりもスカートをはいていることがことが多いかもしれない。女性らしい格好というのだろうか。そういえば、同居していたドイツ人のその彼女が、スカートをはいたところを私は見たことがなかったように思う。普段、ほとんど気に留めたことがないのだが、日本人とドイツ人の女性におけるスカートの着用率は大きく違うような気もするのである。日本の女性の方が身だしなみに気をつけているように感じられるのは、そのせいなのだろうか。いや、スカートをはくことと身だしなみとは何の関係ないから、単なる錯覚なのかもしれない。

今日は女性のことを書いてしまったので、自分のことは棚に上げて、いずれ男性についても書いてみたいと思っている。

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