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還流独歩

洗濯とドイツ語 その1 2012.08.11

大きめの洗濯物を洗うために、朝7時過ぎに近くのコインランドリーへ出かけた。この時間であれば、たいてい誰もいないのに、今日は先客がいる。しかも大きなリュックザックを背負った外国人の男女が二人、洗濯機をすでに何台か占拠している。ただ、全部は使っておらず、3台空いているようだった。私は1台だけで十分で、残りの2台は、あとからすぐにやって来た二人の男性が使い始めて、お盆の初日のコインランドリーは、一気に満員御礼となった。

私が気になったのは、二人の男女だった。洗濯機が回っているので、よくは聞き取れないのだが、どうもドイツ語を話しているように聞こえる。洗濯している間、朝食を取に出かけようと表に出る際、女性が「ヤー」とか、「ビッテ?」などと言っているから、ドイツ語であることが判明した。ただ、何も無理に話しかけるほどのことでもないだろうと思い、何も言わず一旦、外に出た。

30分くらいして戻ってきたとき、彼らは洗濯物を乾燥機に入れ始めるところだった。私のそばで、乾燥機の使い方についてドイツ語で話しているのを聞くと、どうしても放っておけず、私は唐突にも関わらず、「失礼ですが、ドイツから来られたんですよね?」と話しかけた。私は少し控えめに、あまり大きな声では訊かなかったので、男性は私が何を言っているのか最初はわからなかったようだが、それがドイツ語であることに気がついたら、少し驚いた表情を浮かべた。

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