お土産の運命 2012.12.19
どこかの本で読んだような記憶があるのだが、お土産というのは、人にあげた時点で、その役目を終えるのだそうだ。渡す側は、そのお土産を、どのようにされようとも気にしてはいけないらしい。つまり、受取った側に権利が移るわけだから、お土産の運命は受領側に一任されるのである。
食べ物なら胃袋の中に消えてしまうし、あまり口に合わなければ、捨ててしまうこともあるだろう。問題は「それ以外のもの」である。そういったお土産をもらったりすると、状況は一変する。たいして使いもしないのに、いつまでも大切に持ち続けることは、逆に、お土産に対しても失礼ではないかというのは変な考えであろうか。
「捨てるのはもったいないから」とか、「いつもお世話になっている誰々さんから頂いたものだから…」といったことが積み重なって行くと、捨てられなくなってしまう。まるで、結婚式で頂いた引き出物のように、使われないまま、何年も使わずじまいというようなことは、自分も含めて良くありがちな気がする。
改めて考えるまでもなく、確かにそんな面はあるのかもしれないと、最近になって強く思う。そして、今年もお掃除の季節がやって来た。この一週間、収集日に出されるごみの量も何だか増えている気がする。ものが減らなくて困っているとか、場所がないという前に、まずは捨てることから始めよう。
身軽になればなるほど、新しいことと出会える気がするのである。