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還流独歩

出発進行 その2 2013.02.23

確かにドイツでは、こういった声を出しての確認というものを聞いたことがないように思う。それよりも、いつだったICEの最前方に乗車したとき、発車してから運転士が席を立ち、窓から顔を出して、後方を確認しているのを見たときは少々驚いた。確かにまだ加速する前の徐行のような速度であったから、席を離れても問題ないとはいえ、それまで見かけたことのない光景だったから、そんなことをしても良いのかと大いに疑問を持ったものである。

日本とドイツの何が違うのかについて、いつも自問自答を繰り返しているが、それに意味があるのかと訊かれれば、何とも答えようがないのだが、それは実に些細なことだったりする。気がついたその一つが、運転士の「声出し確認」である。それを聞くたびに、不謹慎な笑いがこみ上げて来てしまうというのは、日々、安全運転を心掛けていることに対して、極めて失礼な話ではあるものの、同じようにドイツ人の運転士が声を出したら、どうなるのかと考えたりしてしまったりする。

例えば、「出発進行」は「Jetzt fährt’s ab ! / イェツト・フェアツ・アップ!(いま出発するところだ)」だろうか。いや、単純に「出発」という単語だけで良ければ、「Abfaht / アップファート」かもしれない。「信号よし」は「Ampel gut / アンペル・グート」とでも言うのだろうか。いや、それでは信号そのものが良い状態を保っているとも受取れるので、ドイツ語では「信号に問題なし!」かもしれない。となると「Ampel kein Problem / アンペル・カイン・プロブレーム!」だろうか。

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